![]() 2008年 7月19日(土) 場所:今治市公会堂 開演6:30 開場6:00 山彦の会 『母さん』 作:堀江安夫 演出:横山由和 音楽:新垣雄 出演:鈴木慎平/伊東恵里/宮内良/山田麻由/ 畠山智行/浦壁多恵/足立龍児/大嶋奈緒美
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「母さん」に寄せて 堀江安夫 手繰り寄せる何かがあったのでしょうか。
サトウハチローのお母さん、はるさんのことです。山彦の会の片山さんから委託され、調べを進めるうちに、もしかしたらはるさんが私を指名したのではないか、という不思議な感慨に、私は何度か捕らわれていたのです。 それは唯単に生まれが同郷(仙台)だから、というのではありません。はるさんに西洋菓子の作り方を教えたシュネーダー夫妻の夫君は、後に東北学院というミッションスクールの院長を務めた方で、キリスト教の布教に生涯を捧げた人でした。中・高とそこで学んだ私は、何度もその名を耳にしていたのです。はるさんがよく子守唄としてハチローに唄ってやった「アニー・ローリー」は、シュネーダー院長の愛唱歌でもありました。 また、はるさんのお母さんの登和子さんが、私が生まれた七郷という、仙台でも在の方の出だということも何か因縁めいていました。しかも、紅緑とはるさんの家に寄宿していて、火傷を負ったハチローを東大病院に運んだのは真山青果で、彼の出世作となった「南小泉村」は、七郷の隣村のことを描いた小説で……ということになれば、私がそこに地縁・宿縁を感じても、少しも不思議ではないように思われるのです。 ともかく、お袋不孝ではハチローに引けを取らない私でした。そんな輩が書いた芝居を、同郷のはるさんはどんな思いで見てくれるのでしょう。赦しを請うような思いで、初日の幕開きを待っている私です。 |
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