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最新例会紹介

第95回例会

     2008年 7月19日(土)  場所:今治市公会堂
     開演6:30  開場6:00
     山彦の会
     『母さん』
     作:堀江安夫
     演出:横山由和
     音楽:新垣雄
     出演:鈴木慎平/伊東恵里/宮内良/山田麻由/
         畠山智行/浦壁多恵/足立龍児/大嶋奈緒美
 

 ハチローが書き残した「母、おかあさん、母さん」等の詩は3000編を越えると言われています。 音楽劇「母さん」は、多くの人に愛唱歌として唄われている「リンゴの唄」「小さい秋みつけた」「長崎の鐘」等と共に、この度上演の為に新しく作曲された8曲を加え、サトウハチローの生い立ちと母への想いを唄い描いています。
 心に響く歌声とピアノとバイオリンの生演奏でお送りいたします。

 「母さん」に寄せて  堀江安夫
 
 手繰り寄せる何かがあったのでしょうか。
 サトウハチローのお母さん、はるさんのことです。山彦の会の片山さんから委託され、調べを進めるうちに、もしかしたらはるさんが私を指名したのではないか、という不思議な感慨に、私は何度か捕らわれていたのです。
 それは唯単に生まれが同郷(仙台)だから、というのではありません。はるさんに西洋菓子の作り方を教えたシュネーダー夫妻の夫君は、後に東北学院というミッションスクールの院長を務めた方で、キリスト教の布教に生涯を捧げた人でした。中・高とそこで学んだ私は、何度もその名を耳にしていたのです。はるさんがよく子守唄としてハチローに唄ってやった「アニー・ローリー」は、シュネーダー院長の愛唱歌でもありました。
また、はるさんのお母さんの登和子さんが、私が生まれた七郷という、仙台でも在の方の出だということも何か因縁めいていました。しかも、紅緑とはるさんの家に寄宿していて、火傷を負ったハチローを東大病院に運んだのは真山青果で、彼の出世作となった「南小泉村」は、七郷の隣村のことを描いた小説で……ということになれば、私がそこに地縁・宿縁を感じても、少しも不思議ではないように思われるのです。
 ともかく、お袋不孝ではハチローに引けを取らない私でした。そんな輩が書いた芝居を、同郷のはるさんはどんな思いで見てくれるのでしょう。赦しを請うような思いで、初日の幕開きを待っている私です。

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