良書にあったような充実感 行間を埋める言葉が読みとれる良書に出会ったような充実感が残りました。 舞台に漂う不思議な空気の流れを見ました。自然体の中に練り尽くされた超一流の演技者たちとは・・・・。 とにかく深く重く感動しました。テレビ、映画ではとても表現できない舞台のすばらしさをはじめて知りました。 赤いバラ 杉原節子 |
大人の責任痛感 今日の新聞には、「イラク戦争長期化か」の記事。 今、「アンネの日記」を観て、繰り返される戦争のおろかさを思いました。そして、あらためて青少年のために平和な社会を・・・・と大人の責任を痛感しました。 タイミングのよい公演でした。 えだぼり 大亀栄子 |
来た甲斐がありました 高松から来た甲斐がありました。 今泉さんのペーター役がとても良かったです。高松ではアンネとペーターがそれぞれ違う配役の方々だったのですが、両方観てみて、また違った発見がありました。人間は窮地に追い込まれたときに悲しいほど、その内面(心)が貧しくなってしまうものだなと考えてしまいました。食べられるのが当たり前の時代に生まれた僕は本当にしあわせだと思います。このような犠牲者のおかげで・・・ありがとうございました。 香川市民劇場 田中克明 |
すばらしい舞台に感動 若い俳優を全面に押し出し、ベテランが揃って後押しするというスタイルの見本のような舞台だと思った。アンネといえばジョージ・スティーブンス監督によるミリーパーキンス主演の映画があまりにも有名ですが、一味も二味も映画版とは違った舞台版に感じさせられた。 中央と左と右に部屋を配し、客席のことをよく考えている演出にもまた感じさせられた。 作品の内容はあまりにも有名ですが、舞台機構や効果面でよく工夫されていて、その方が私には興味深かった。 また、ともすれば暗くなりがちなこの種の作品でありながらアンネを中心につとめて明るく明るく盛り上げようとした努力を評価したい。それは、アンネがプレゼントを一人一人に配ってまわるあの場面に象徴されていて、心温まる作品となった。すばらしい舞台に感謝です。ありがとう! 巻雲 渡辺宏 |
もしろかった 全般的に、安定した「民藝」のおいしさがあり、おもしろかったです。 さすが、もたつきのないスムースな劇の運びで、最初から最後まで快い緊張感の下で楽しむことができました。勿論、ストーリーが持っている緊張感にも手伝われた点はあると思われました。 だから、何の「話」や「本」をお芝居にすればいいのかという一つのポイントが理解できたような気がします。 ただ主役のアンネには、もの足りなさが感じられました。戦争と言う特別な状況下におかれての、多感なティーンエイジという存在を、アンネの役を通してどのように表現したかったのかが、演技からはうかがえなかったのが残念でした。そして彼女自身の「私の持つアンネ感」は、こうであるという主張がなかった点がおもしろくなかった。 CHUCHU 久保礼子 |
緊張感 あれは、十年以上も前になるが、アウシュビッツ展を見た。舞台のアンネを観ながら、あの衝撃を想い起こしていた。おびただしいユダヤ人の靴や刈り取られた髪の毛。人間の脂肪でつくった石けん!直視に堪えない光景の数々。アンネたちはそんなおぞましい収容所とは紙一重の隠れ家に。 当時、ナチの同盟国だった日本。さらに現在もアメリカのイラク戦争に手を貸している。戦争では、夢と希望に満ちたアンネたちが、何の罪もない人々が、虫けらの如く残虐にも殺りくされる。 わずか十五歳の少女が、そんな極限状況のもとで、明るくたくましい精神力で、夢を持ち続けていた事実に驚く。かなり快活で精神年齢も高く、ずい分おませで、ちょっぴり意地悪で・・・。 花村さんのアンネもいいが、もう少し華が欲しかったかな?奈良岡さん、日色さんはいつも年齢を感じさせない。奈良岡さんの脚線美には脱帽! 運営サークルでアナウンスを担当。役者さんらの高鳴る鼓動が耳元で聞こえてきそうなほどの緊張感はマイクに向かう私まで包みこむ。 ダイアナ 杉岡圭子 |
《劇評》 戦争がもたらす精神と肉体の荒廃の中で、悲惨な境遇に立ち向かう、アンネ・フランクの強さと、いつも明るさを失わずに生きた少女に共感を覚えた観劇者も多かった。 おりしもイラク戦争の真っ只中での公演、今までに絶える事の無い戦争、当時ナチの同盟国だった日本が、まぎれもなくアンネを殺すのに手をかした(?)事実を思えば、胸の痛みも残る。戦争を知らない子ども達にもたくさん観てもらいたい。招待した小学五年生から中学三年生の一人一人に感想を聞きたかったが、帰路を急ぐ中学生二人は「面白かったよ!」 私が十三歳のとき、父が買ってきた「アンネの日記」を読んでどのよに感じたのか記憶がない。いまだに手元にあるということは、あの頃、心の中できっとアンネと対話していたのでしょう。観劇した子ども達もアンネとの対話がこれから始まるのでしょうか。 以前アンネ役をした日色ともゑさんが今度は母親役を演じる。引き継いでいくシステムが、プロデュース公演(その時節の人気のある俳優さんを借りて集める)と違って、劇団民藝の層の厚さを感じた。 小野頴子 |
世界が平和になって アンネが戦争の時、どれだけ悲しいことがあったかよく分かりました。 窓も開けちゃだめ、ごみもストーブで燃やす。トイレはあまり流さない・・・。 そんなの私たちにとって、とても大変なことであり、想像もつきません。 でも、そんな中で明るくニコニコとしていたアンネは、とても輝いていました。どんなにつらいことがあっても、それを乗り越えていくアンネはすごいと思います。 今はイラク戦争で、多くの人が苦しんで、悲しい思いをしています。早く世界が平和になって、アンネのように苦しい思いをする人がいなくなったらいいなと思います。 小六 村上悠美 |
迫力があった 本を読んだことがあったけど、やっぱり劇のほうが迫力があった。 戦争のある中、必死に隠れていたアンネがよく分かる。けんかや恋をしていた中、外は戦争しているなんて思えなかった。悲しかった。 片山真寿 |
差別、ひどい アンネやその家族たちがユダヤ人というだけで差別をうけるのは、ひどすぎると思った。 小さな隠れ家で少しの物音もたてちゃいけなかったり、トイレも使いたいときに使えなかったりして、戦争は罪もない人まで苦しませて最悪だと思った。 役者さんの声が後ろまで聞こえにくかった。でも、ものすごく興味をもったので、今、図書室で本をさがして読んでいます。 小五 河野 和 |
戦争で苦しむのは戦場にいる人だけじゃない。 普通に人間らしく生きる事さえ困難になる。ぼくたちが普通に、ぼくとして生きる事が、どれだけ大切でかけがえのない事かよくわかった。 中一 小澤 雄帆 |
すごい劇だった 一言で言うとすごい劇だった。 だんだん追いつめられていく人の生涯を描いたものなのに、のりがよくてユーモラスな場面もあり、楽しく観ている間に、残酷な時代背景や、アンネの気持ちもよくわかるようにできていた。 一つのセットで全部の場面が進行していくのも感心した。ラストは暗かったけどそれで全体がしまったのだと思う。 アンネのあんな状況にあっても元気で明るく希望を捨てないところがすごい。 中二 武田 尚也 |
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