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「その場しのぎの男たち」の感想文
まばたきする間もないくらい  
 休憩なしの一幕ぶっ通しの舞台でしたが、息つく間もないくらい観入っていました。
 歴史上有名な「大津事件」も、その裏側から見れば、世俗的な人間心理のかけひきの素材として料理されるのだと思うと、面白いような怖いような気がしました。
 飄々とした風貌の伊藤博文の少し間延びした口調がユーモラスであると同時に、権勢に執着し、うまくその場を切り抜ける海千山千のしたたかさが好演されていたように思います。
 テンポの速い筋の展開にまばたきする間もないくらい必死で観つめ、耳を傾け、よく笑ったお蔭で、心身ともに活性化されたようです
  黄金  風花    
楽しく拝見しました
 後の方の席だったのですが、セリフもよく聞こえ、ストーリもわかりやすく、楽しく拝見しました。
  紅いバラ  H・Y
期待したとおりでした!
 始めから終わりまで笑いっぱなし。しかも実在した「大津事件」が背景にあり登場人物も実在者ばかり。
 興味津々のところに、その人物浅智恵、伊藤博文の声のトーンのおもしろさ。さすが、作・三谷幸喜。劇団ヴォードヴィルショー。期待したとおりでした。
 題名がいい〈その場しのぎの男たち〉しかも政治家…。
 さて、今の政治家も数々ある難問、イラク問題等、その場しのぎでどう対処していくのか…と思い今にめぐらしながら笑い転げていました。
 文明が発達すれば文化はすたるというけれど、テレビの前でこれだけ笑い続けることは出来ません。
 どうか演劇の灯を消さないで…。
劇場に足を運んで下さい。楽しいですよ。
   かきくけこ  須藤 哲子
満足した いい作品  
 三谷幸喜の作と聞いて、このお 芝居を見る前からワクワクしてい た。とても面白かったし、充分満足したいい作品でした。
 登場人物の個性がひとりひとりはっきりしていて、しかも役にピッタリの俳優さんが演じていることに少々驚いて見ていた。
 まるでその役のために役者をしている感じで素晴らしい。
 役者というのはその役になりきらなければならないと言われているが、まさにピッタリの人達ばかりで感心させられた。中でも、主役の佐藤B作さんは当然のことながら、西郷従道役の瀬戸さん、伊藤博文役の山本さん、後藤象二郎役の石井さん、そして亀山乙女(ホテル女中)の山本さんが印象深かった。特に西郷さん役の瀬戸さんのしぐさや笑顔が、この舞台を支えていたように思われる。
 無駄な役がひとつもなく、約2時間の舞台を休憩もなくて、グイグイ引っ張っていたのには驚きのほかない。
 いつも思うのだが、舞台に立つ人々の努力は、並大抵のものではないだろうと思う。
 このところ心に残るいいお芝居が続けて観られるこの嬉しさと喜びを充分かみ締めながら11月の星空のもと家に向った。
   巻雲  渡辺 宏
充実感が残りました…  
 今までは聴こえないセリフを無理に聴こうとしてか、大変疲れを憶えましたが、後部座席にもかかわらずよく聴こえ、お芝居を観たという充実感が残りました。
 ユーモアを交えた構成、現代につながる人間模様に改めて再認識させられました。
 大変おもしろかったです。勉強させられました。
   紅いバラ  杉原 節子
感動しました  
 初めてお芝居を観させていただきましたが、すごい迫力とユーモアを交えた熱演に感動しました。
 一生懸命に生きている…世の中の個々の人達と違っている…新鮮な驚きを感じました。
 ありがとうございました。
   こころ
迫力ありました  
 本物の演技、息づかいまで身近に感じ、笑いの間も表情も迫力ありました。
   黄金  新居田 祥子
観たかった作品  
 三谷幸喜さんの作品なので観たかった作品。
 風刺のきいた現代の政界(小さいのは町村まで)の事のようで、面白かったです。
 B作さんや佐渡さん等楽しませてもらいました。
 前回にくらべ、マナーも良く、カーテンコール等も感激しました。
   オオニシ  片上 千恵
わくわく・・・
 三谷幸喜:作とういことで、もう、わくわくして待っていました。
 そして、期待した通りのお芝居。もう、最高の気分でした。
 こんなにいいお芝居を観ることができなかった人は、残念です。
 おまけに、ひょんなことから、最前列で観ることができ、最後には、B作さんの隣の役者さんにタオルを手渡し、握手までして…。
 お話の内容は、忠実に基づきながらの政界喜劇!どんな結末になるのか心配していたけど、落ち着くところに落ち着いて、ひと安心。
 こんな人間ドラマ、実際にありそうでないのが、やはり現実なのかと思いました。
   黄金  寺田 由貴子
《劇評》  

 さすが三谷さん。二時間楽しませてもらいました。
 全体にテンポがよく、すきがなく、見応えがありました。
 一人一人の役者さん達の存在感があり、力を感じました。思わずお芝居に引き込まれ笑っている、そんなお芝居でした。
 幕間がなかったことも、お芝居にのめりこんでいけた一つの要因であったと思います。
 役者さんたち一人一人の声がよく通り、熱が入っているという感じで、大汗をかいて、まさに熱演でした。
 くの一の登場の仕方に驚かされ、また、一つ一つの動きが真面目でおかしく、笑い転げました。
 本当におかしく笑えたのですが、政治の舞台裏はあんなものなのかなあと、少し考えさせられました。
 伊藤博文さんのイメージがインプットされている年配の方には、あそこまでデフォルメしなくてもいいのではと感じた方もいたようです。
 そこが三谷作品といえるのかもしれません。
 観終わって、何も残らないというと悪いようにも聞こえますが、本当にその時間お芝居を楽しんで、
 「ああ、面白かった。よかった。」と、単純に笑え、笑顔で帰っていかれる方が多かったようです。
 たまには、ただ楽しいこんなお芝居もいいなと思いました。
   (明比)

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