上品で軽いタッチのイギリスコメディー 白色を基調としたモダンで斬新な舞台が嬉しい。そしてわずか二十分間の休憩で第二部(後半)のあの素晴らしい舞台を仕上げたスタッフの努力と力量に敬服する。水谷八重子さんが、カーテンコールでスタッフの努力を称えられた意味がうなずけられる。また、要所に使われていた目のさめるような赤色が印象深かった。舞台のセッティングが、このコメディーの成功を大部分支えていたと思うのだがどうだろう? 水谷八重子さんは、新派の公演をはじめ、おもいっきりテレビなどで大活躍されているが、良重といっていたころの東宝映画が懐かしく思い出される。多芸な人だ。出来ることならば、水谷八重子主演の新派公演を一度見てみたいものである。 出演された5人の俳優さんたちが、それぞれ自分自身でこのお芝居を楽しみながら生き生きとやっておられたのが何とも嬉しい。 いかにも、上品で軽いタッチのイギリスコメディーが巧妙なセリフと場面構成に支えられて成功した見本のような作品であった。 カーテンコールの際、メイド役の伊庭さんのドアノックで出演者たちが次々に登場する手法斬新で面白かった。 水谷さんのラストの挨拶も、よかった。 春の高校野球で今治北高が初戦で逆転して勝った日でもあり(3月27日)心はポカポカのいい日だった。 巻雲 渡辺 宏 |
色彩のはっきりした明るい舞台づくりが素敵 新婚二組のカップル4人がそれぞれ揺れ動く心を素直に演じ巧妙なセリフにおかしいやら、あきれるやら、おしゃれな舞台で楽しませて頂きました。 水谷八重子、汐風幸 対象的で各々魅力的でした。男性二人は代役とのことでしたが、やはり魅力的でした。 えだぼり F 女性 |
愛すべき人間関係 軽妙なタッチで複雑な愛すべき人間関係を書こうとした演出効果は演者たちの魅力とうまく調和して、飽きない面白さがありました。 一服の清涼飲料水を飲み終えたような後味を残して妙味あるお芝居でした。 大変おしゃれで、肩のこらないショー演劇、最終演とは惜しいですね。 2時間の上演が短く感じました。 紅いバラ 女性 |
LOVE・・・か、破局か・・・ さて、今回の作品は、クスクスと笑いはしましたが・・・前回の作品のように「三度のご飯はきちんと食べて、火の用心 元気で生きようきっとネ。」のように胸に残る言葉もなく、良妻賢母の女性でもなく、思い切り外国作品という感じのものでした。 ホテルのテラスの白と黒。パリのアパートの赤と白。舞台構成は最高でした。華やかな美男美女の出演者に似合った超モダン系。険悪ムードの場合も舞台のモダンさが明るく楽しくおもしろくコメディーとして仕上げていたのでしょう。 最後、あの消えた二人はいずこへ・・・。そしてけんかをしていた二人は・・・。LOVE・・・か、破局か・・・と想像を残しての幕切れ。消化のしきれないものも心に残ったが・・・何か次への作品と期待をいだかせ演劇と言うものの幅の広さを感じました。 大勢の出演者でする演劇、名前の知れわたった人の演劇、期待と興奮、そのジレンマが毎回の観劇を楽しくさせてくれているのでしょう。 迄、次回、楽しみにしています。 かきくけこ 須藤 哲子 |
とても、おしゃれなラブコメディー カーテンコールで、水谷八重子さんの挨拶は心あたたまる思いがした。 舞台の俳優さんから観客への生の言葉が聞ける事は、とても嬉しい。 交流会では、千秋楽という事で全出席者と演出家らが、感慨無量のようすだった。「今治の劇場は打てば響く。」と水谷八重子さんは、おっしゃる。 殊の外「拍手に励まされる。」という。今治の反応は、他劇場に比べてかなり熱いようだ。私たち観客が、(俳優と一緒に)また舞台を盛り上げる。 これこそが、生の舞台の醍醐味である。 恐妻家で有名な川崎麻世さんは「千秋楽に近づくにつれてシビルが、だんだんカイヤ(彼の妻)に見えてきた」という。「明日、帰京するのが怖い。」とか。 夫婦生活では、ほんのつまらない事でお互いのエゴがぶつかり合う。甘い甘い生活と険悪なムード。思い当たることが多々あって思わず苦笑い。男と女はどうもこんな風になってしまうものなのだろうか。楽しい舞台であった。 欲を言えば、川崎麻世さんと汐風幸さんの唄声も聴きたかった。 ダイアナ1 杉岡 圭子 |
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