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感想文集=会員の皆さんの感想文です

「壁の中の妖精」の感想文
 一人芝居とは思えない
 
ほど年齢も幅広く、男女をとはず声を変えて演技されていたのが、すごく心に染みました。声もよく出て、高い音から低い音まで響き、透きとおるような声に感動いたしました。実は一人なのに、何人もの役者さんが出演しているように思えるほどでした。それから、ピアノの伊藤さんとギターの細井さんの生演奏がとてもいい具合に流れ、幻想的な雰囲気を醸し出していました。それから、春風さんの早変わりにも感心いたしました。

   チューリップ 大澤
 歌声が耳に残り
 舞台には春風さん一人しかいないはずなのに、登場人物それぞれが演じているような錯覚に陥りました。
 見終わった後も『生きているって素晴らしい』という春風さんの歌声が耳に残りました。
 この作品は、『いのち』を粗末にする哀しいニュースを見ても、『またか・・』という感想しかもたなくなっていた私に、『いのち』『生きる』ということを考え直す機会をくれました。

    ぶな 近藤 知子
 脱帽
 とにかく楽しい!舞台と観客が一体化し、♪♪ある空気が流れていました。
 春風ひとみさんの、観客との距離をとる間は素晴らしいエネルギーだと思います。
 春風さんの本質が前向きな女性なのでしょうか。それとも、演技・・が素晴らしいのでしょうか。
 前向きで明るく遊び心あり、無駄のない動きセリフに脱帽。

       大山 康子
見せるというよりも「魅せる」
 一人芝居は、これまでも「化粧」とか、「しのだづま考」などの名作が市民劇場で上演されてきた。
 主役の役者が二時間にも及ぶ舞台をたったひとりで見せることは並のものではない。今回のは見せるというよりも「魅せる」 と言いかえたくなるほど素晴らしかった。
 スペインの内戦をべ−スにミュージカルとして創られた力作ではあった。
 ともすれば暗くなりがちなテーマを「より強く」「より明るく」描いたとパンフレットに書かれてあったが、ミュージカルとして構成する上でこの明るさは不可欠のものだと思う。楽しい二時間でした。
 さて、この舞台を支えていた方は一体何人おられたのだろうか。ギターとアノの生演奏のお二人はスゴイし、生の魅力を存分に私たちに与えてくれて、素晴らしいの一語につきます。また、舞台には直接登場されなかったが、影絵を担当した方々は一体何人 おられたのだろうか。その成果を充分認めながらも興味深かった。ご苦労様でした。
 春風ひとみさんのエネルギッシュさが、舞台だけでなく客席まで何度も下りてきてのサービスぶり、まさに「役者やのう」 であった。
 妖精というから女性とばかり思い浮かべて、春風さんのことだと思っていたが、見事にはずれて、解説を読んでいなかったことが悔やまれた。
 でも、大雨の梅雨空の中での帰宅だったが、気分は上々の上天気でした。

   巻雲  渡辺 宏
 初めての一人ミュージカルのエネルギーに圧倒されました。
 悲愴なスペイン内戦を扱いながら、福田義之が自由自在に創作を加えた戯曲とのことでしたが、それを春風ひとみが堅実な演技力で楽しげに演じ、みごとな舞台でした。引越しの夜の場面、夫の同志との対話の場面、スモッグとギター演奏、フラメンコとピアノの組合わせ、影絵の十二人の精霊と壁の中に隠れた夫を妖精に見立てる対比など、とても効果的で印象的でした。
 「生きるってすばらしい」「生きるってこんなにすばらしい」 のメッセージをいただいたすばらしい一夜でした。

       えだぼり
 まさにその通り!
 実のところ、二時間もの長丁場を、春風ひとみさんがたった一人で演じきることが出来るのだろうかと不安だった。
 ところが、そのたった一人で、男女を問わず、年齢も幅広く、何役も七色の声音を使い分け、踊り歌い語りきったのである。
 その見事な演技力と体力に脱帽。朗読のボランティアをしている関係上、役者さんの滑舌はすばらしくとても勉強になった。
 今回は運営サークルでアナウンスを担当し、例の特等席での観劇となった。
 春風さんが汗びっしょりで熱演されていて、時折ハンカチで汗を拭っておられた。
 卵を売りに客席に下りてこられた時に、卵を買ってあげればよかったのにーと後で思った。
 この話は、実話を基にしているという。上田亨さん作曲のテーマ曲 「生きているってこんなに素晴らしい」  まさにその通り!
 ギターとピアノの生演奏がまた良かった。 感動の夜をありがとう。

    ダイアナ (1) 杉岡 圭子
 重い話を明るく仕上げて
 芝居の途中、ステージから降りてきた春風ひとみさんから卵を買った。
 財布を忘れていたので遠慮していたのだが、「若いお兄さんも買って」 と言われたので三つ買った。
 その後 「よく見たらあまり若くないね」 と言われた。
 笑いが多い芝居が好きな私は、今回は辛いかと思っていた。
 事実に基づいた重い話を明るく仕上げていて救われた。
 小説でいうところの糞リアリズムに陥らないところがミュージカルや芝居のいいところだと思う。

  天鳥船 渡部 豊彦

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