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感想文集=会員の皆さんの感想文です

「はい、奥田製作所。」の感想文
 とても厳しい現実。そこにおかれた立場とことん闘ってはい上がろうと懸命に努力する人々!厳しい現況をここまで取り上げて見る者に共感を与えた力作でした。感動しました。
 私の伯父や伯母は東京の追う大田区蒲田と川崎で小さな町工場を営んでいました。今日のお芝居も大田区。だからとても親近感がありました。戦後の好景気でとても羽振りいい暮らしをしていたようです。ところがその後訪れた不景気風は日本全土に広がりました。まさに今日の舞台が現実(ほんと)だった。
さて、総勢25人という出演された俳優の皆さんが懸命に演じているのが何かしら不思議ですばらしらしかった。誰一人として無駄な役はなかった。素晴らしい脚本だなと思った。所々で流れる当時流行ったメロディー。 “微笑みがえし”(キャンディーズ)やカサブランカダンディ”(沢田研二)などがバックに流れて、あの頃を思い出させてくれる心憎い演出だ。それにしても鈴木瑞穂さんという俳優はすごい人だ。86才にしてこの元気には感服の至りだ。鈴木さんの登場がこのお芝居の中核を背負っていた。素晴らしい俳優さんだ。「終わりよければすべてよし」ラストはどうなるのかとハラハラしてみた人も安堵のラスト。これで気持ちよく家路に着くことができた。ホッとしたのはわたしだけじゃなかろう!
ここ2、3日冬らしく寒かった夜もおかげでぐっすり眠れそうである。皆さん!お芝居も映画も本当に素晴らしいものですね。ありがとうございました。

  巻雲 渡辺 宏
       

 さえあい、信じあって初めて生きていける。そう感じた。主人公の鉄彦が、会社の生き残りをかけて、切り捨てようとした絆たち。その大切さに気づき和解したとき、胸が熱くなった。
今まで市民劇場で観た中で一番の芝居だった。

  ゆうやけこやけ H・K

 この例会から入会しましたが、遅れてしまい、残念ながら途中からの観劇になりました。それでも話はよくわかりました。鉄彦さんが懸命に工場のこと、従業員のことを考えながらも、理解されないつらさ、そしてだんだん変っていくさまがよく伝わってきて、心に沁み入りました。
2階席から観たのですが、舞台の全体もよく見え、とても良かったです。

   ハピネス M・K

 鉄彦さんの現在と高校生の時が交互に描かれ、その高校生時代の様子がとても懐かしく思いました。高校生の鉄彦さんが「奥田製作所を日本一の工場にする」と誓ったときを思い出す場面では、誰でも一途な時があったんだと自分を思い出し、涙が止まりませんでした。
生きること、働くこと、いろんなことを考えさせてくれた舞台でした。

  
J M・M
 今まで観たお芝居の中で、一番よかった。感動した。

  エメラルド  T


 ロビー交流会

 社長竹夫役、鈴木瑞穂さん、鉄彦役、横手寿男さん、従業員山岸役、佐藤文雄さんの3人の役者さんが出席してくださり、20名余りの会員の参加で和やかな雰囲気で始まりました。
 昨年の映画にもなって注目された「はやぶさの帰還」など、日本の宇宙開発に参加した町工場の工作技術の高さが国際的にも評価されている時期でもあり、「はい、奥田製作所。」を観て、タイムリーだと思った会員もいるのではと思いました。
 頑固な社長を演じられた鈴木瑞穂さんは役どころとはまた違う柔和な感じで時にはユーモアを交えて話され、和ませてくれました。役者としてのキャリアにご自身の人生がにじんでいるように感じたのは私だけではないのではないでしょうか。
 二代目の社長役の横手さんには、従業員との物づくりへの思いのギャップを見事に演じきった姿に共感を覚える声が上がりました。セリフも多かったですしね。従業員の山岸役の佐藤さんは、役がらの印象とはまた違う、ソフトな感じで、この人が、劇中でちょっと乱暴なセリフを言っていたというのはおもしろいなと思いました。俳優さんてやはりすごいですね。
 この交流会で司会をさせていただき、ドキドキしましたが、直接お話しできてうれしかったです。 

  ひまわりU 山内房子


バックナンバー 「モリー先生との火曜日」の感想文


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